| ミュージカルタイタニック 祝・千穐楽! |
2007.2.28 |
|
そうだぁ、2月は28日までだよね。 今日で終わり・・・。 おかげ様で、初のミュージカル「タイタニック」も4日に無事、千穐楽を迎える事が出来ました。 足を運んでくれた皆さん、そして遠くからもエールを送ってくれた皆さん、本当に“ありがとうございました” スケールの大きさゆえに、これまで使った事の無いエネルギーを毎日放出して、遣り甲斐と実感のあったこの公演! トニー賞で最優秀ミュージカル作品賞、脚本賞、楽曲賞、編曲賞、装置賞の5冠に輝いたブロードウェイ作品の日本プレミアが本当に実現できたなんて、もう夢のよう!! 映画とは一味も二味も違う、オペラを基調とした、モーリー・イェストンの壮大な音楽は、どれも琴線に触れる素晴らしいものばかりだったので、メロディに溺れず、冷静にしっかりと歌うのが大変でした。 国際フォーラムは、コンサートを2回やった事があったので、空間は居心地がよかったのですが、役で歌うというハードルが・・・。 ソロ曲のうちの最初ナンバー、観て頂いた方はお解かりと思いますが、この曲だけは異色で!! 私演じる、上流階級に憧れる二流階級の好奇心旺盛なアリス・ビーンが、乗船する登場人物を一気に紹介するナンバーなんですが、不思議なメロディを、とにかく早口で捲し立てるという忙しいシーン。 いきなり冒頭のシーンで、ひとりでアドレナリン出まくってる。(笑) 元々せっかちなので、早口で歌う事に関しては、身体に一度馴染んじゃえば平気なんだけど、その後すぐに出演者全員、オールカンパニーでスケール感たっぷりのメインテーマ曲を歌いあげると言う、しかも、これまでのポップスの世界では使わなかった高い音で、壮大に歌い上げる時は、もうエネルギー振り絞っていました。 これがまた長―――い階段をみんなで上りながら、ゴージャスなドレスを踏まない様、身体は階段の方を向いて、顔は客席を見たままというきっつい体勢で。 でも、全員上り切って、更にテーマ曲が盛り上がる出航のシーンは鳥肌物です。 これは観に来て下さったお客様が、口々に感想を言って下さいました。 そこには、超一流の財界人から、中流階級、自由の国アメリカで一旗上げようとするアイルランドの移民たち。 そして、タイタニック号のクルーの人たち全ての、それぞれの“夢”が輝いています。 1912年4月10日・・・その4日後、1912年4月15日・・・世界最大の海難事故が起こるという事など、誰が予測できたでしょう・・・。 史上最大の美しさを誇る豪華客船タイタニック号自体が“救命ボート”だと言われていたのに・・・。 氷山を発見してから、わずか37秒後に衝突。 衝突後10分で、4.2メートルまで浸水。 その後、浸水は続く・・・。 わずか数時間で、1517人の命が奪われ、生存者はたった711名。 どんなに文明が発達しても、この世の中に“絶対”は存在しない。 絶対-----。と言われても人間はその未来に向かって、常に学びを忘れてはいけない生き物だと痛感しました。 実在の人物を中心に、リアルに描かれているのでドキュメント性のある。 セリフひとつにしても、胸に残るものばかりです。
今回演じたアリス・ビーン・・・ダンナ様と深い愛で結ばれた彼女。 そのダンナ様を残し、女性と子供優先の救命ボートに乗り込むのですが、お別れのシーン、今思い出しても胸が痛みます。 あの大惨事で失った物が大きかったからこそ、人生で何が一番大切なのか? 得た物も計り知れなかったと思います。 日頃、私が痛感している“平凡は奇跡”と言う想いが染み入る役でした。 最後のカーテンコールでは、お客様の涙や色々な思いが詰まった拍手で、こうやって生かされている事への歓びを全身で感じていました。 亡くなられた方々への鎮魂の念と、限りある生命への感謝の気持ちで、毎回魂が揺さぶられる瞬間でもありました。 そして千穐楽。 3階席までスタンディングオベーションで5回のカーテンコールの嵐・嵐・嵐!! もう涙でグチャグチャの私。(T_T) ネームバリューや色々な枠をとっぱらっての賛辞の拍手は、本当に美しくもあり力になります。 お稽古中は、イギリスから来日した演出家のグレン・ウォルフォードに、机をバンバン叩かれながら「NO!NO!NO!」と何度もダメ出しを頂いて、途中、初にしてミュージカルが嫌いになりそうな程、落ち込んだ日もありました。 “初”っていうだけでも大変なのに、そこへ来てこの作品で求められているエネルギーが大きかったので、余計にそう思っちゃった。 他のベテランの役者さんも「いつものミュージカルより大変」と言ってたくらい。 逆にそれが支えにもなったし。(笑) みんなが大変なら、私が大変なのは当然だって。 その後、幕が上がってからは“ライブ人間”の血が騒ぎました。 これにつきます。 グレンの情熱とカンパニーの皆さんの支えで、心の底から幸せと思える自分と出逢えました。 みんなでクリエイトする楽しさ! アンサンブルの響きの美しさ! ホールに広がるオケピからの生音の高揚感! そしてオーディエンスの息遣い! もう、再演を誰よりも願っているミュージカル一年生の私。 この先、もっともっと自分を鍛えて、常に前を向いて居たいです!
この作品をタイタニック号で亡くなられた方々、生存者の方々、全ての人々へ奉げます。
あなたの手の中にある“今”がどうぞ健やかに輝きますように。

パンフレット撮影でーす! 上流階級のパーティーに紛れ込むアリス・ビーン
|
|