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人生最大のリセット 2002.7.25

本当にご無沙汰しててゴメンナサイ。先月のバースデー以来ですネ。そう、あの日は、あの後お稽古場に行きましたが、びっくりです。いつもの様に準備をして、そろそろお稽古が始まるのかなーと思っていたら、突然明かりが消えて♪ハッピーバースデートゥーユー♪と生演奏が始まって、大きなケーキが登場!キャストのみなさん、スタッフのみなさんの祝福を受けてローソクを消した私。涙腺ゆるんだまま「鈴木なつき(私が演じる女医)の成長に負けない様に頑張ります!」と挨拶を。お稽古が始まって3日目、「こんな大役が私に務まるのかしら?」と不安になっていた頃の、このSurprise企画!!ホント泣けてきました。嬉しかったです。みなさんの「がんばれ!がんばれ!大丈夫」と言って下さっているかの様な、あの暖かいまなざし、忘れません。

さあ、そのお稽古ですが…初めて立ち稽古をした時は、何が何だか。とにかく動きを身体に覚えさせるので精一杯。エリートの女医の機敏さを登場のシーンで一気に表現しなくてはいけない、いわゆるプロフィールシーン。今考えればとてもシンプルな事だったのに、あの頃はパニクってた(笑)!それに私の場合、時々九州なまりのイントネーションが出ちゃって、それを直すのが大変。同じ出身の田中健さんとのシーンはスゴイ(笑)。いつも中村メイコさんが正しいイントネーションを教えて下さいます。空き時間には、ご自分との絡み以外のシーンの読み合わせをして下さったりと…。「大丈夫!出来てるから、考えすぎずに楽しみましょう」と、頼もしい母親的存在。

映像と違って編集が利かない舞台は、360度、一度に色んな事を表現しなくてはいけないので、お稽古命。積み重ねて積み重ねて、人物が生まれる。そして、ひとつひとつのシーン、その人物の心情が分かれば自然に動ける。…はず。だから、演出家の青井陽治先生は“初舞台”の私にとにかく、その時のなつきの思いは…、そしてどのシーンにおいても背景になつきの人物像を…と何度も感じる事を教えて下さった。

なつき自身も人を励ましながら成長していく。過去の傷と戦いながら、その微妙な心の変化を表現するのがむずかしい。心を開けず、素の自分をなかなか出せないところは、私と重なりまくってるけど。自己流舞台攻略法は、セリフを一度“博多弁に”直す。そうすると感情が素直に入ってくる。だけど、お稽古中の私はとにかく不安と焦りばかりだった。先輩についていかなきゃ、でも思うようにできない、時間がない…やっぱり無理だ…。少し出来ると嬉しくなったり、でもまたへこんだりの繰り返し。良い意味で苦しみました。私が自信なさそうにしていると、穂積隆信さんが催眠術の様に「あなたのなつきはステキです」とつぶやきかけてくださったり、健さんもあのSmileで「問題ない!問題ない!」と励まして下さったり。そして、淡島千景さんはとにかく「人の事は気にせず、自分の事に集中してていいのよ!」と何度もおっしゃって下さいました。

沢山の方たちの手によって作られた♪とげぬき音楽隊♪。7月4日に芸術座で初日を迎えた時、驚きと感動でした。終盤にさしかかった頃、客席のあちらこちらですすり泣きが…。そしてラストは幸せそうな表情で一生懸命拍手をして下さって…。不安から喜びに変わった今、毎日同じ事の繰り返しの中、お客さんの涙、笑顔のエネルギーを肌で感じた時、「今日も伝える事が出来たんだ」と胸が熱くなります。そして大先輩のキャストのみなさんによる生演奏のタクトを振っている私自身も、そのパワーとひたむきさに毎日感動しています!8月まで“毎日が初日”の気分でなつきを演じます。沢山の方に観て頂きたい、涙あり笑いありの本当にすばらしい作品。

私は今、人生最大のリセットを感じています!



HIROKO

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